悲運のカメラ オリンパスペンEM

現在オリンパスがPENというデジカメを数種発売していますが、もともとPENという名称は、60~70年代に発売された、大衆向けカメラにつけられていたものです。

当時カメラは高価なもので、フィルムもまたそうでした。そこでオリンパスの米谷さんという天才技術者が、多くの人が購入できるよう廉価で、また、画面サイズを半分にして、同じフィルムで2倍の枚数が撮れるPENシリーズを発売して、大ヒット商品となりました。

そんなPENですが、明らかに異端のPENがありました。それが1965年発売のPEN-EMです。このカメラは自動露出、電動巻上げという、当時最先端の技術を盛り込みました。また、ラジコンの飛行機だかヘリだかに搭載して空から撮影した、今で言うドローンのような撮影をした、最初のカメラでもあります。しかし、これはPENシリーズで唯一米谷さんが関わっていないカメラでした。かなり無理をした設計をしたため、故障が頻発し、発売から1年ほどで生産中止になりました。そのため、現存している、ちゃんと動くPEN-EMは、ほとんど存在しないといわれています。

しかし、先日訪れた骨董市で、たまたまPEN-EMを見かけました。しかもちゃんと動いたのでものすごく驚きました。もちろん購入。モノクロフィルムを詰めて撮影しています。自動で巻上げをするPENは後にも先にもこのPEN-EMだけです(デジタルは当然巻上げなんてものは有りませんが)。なかなか新鮮な感覚で撮影を楽しんでいます。